たるみはフレイル予防にも効果的な理由と骨盤底筋群との関係について

たるみ改善はオーラルフレイルの予防にもつながる

お尻周りのたるみを改善することは単に見た目が良好になるだけでなく、フレイル予防にもつながります。
フレイルとは、加齢に伴って心身が衰えた状態のことです。

健康な状態と機能障害の中間に位置付けられており、要介護につながる前段階だと言われています。
心身が衰えた状態に陥ると、様々な病気にかかりやすくなるとともに、
些細な病気やケガや重大な状態につながるリスクが高まります。

フレイルの症状

特に、高齢者は油断するとすぐに健康寿命が縮まってしまうので注意が必要です。
また、フレイルになる原因は多岐にわたりますが、フレイルは可逆性を有しているため
早期段階で対処すれば衰えの進行を抑制し、健康状態へと回復させることが可能です。

一方で、フレイル状態になると、筋肉量の減少が基礎代謝の低下を招き、基礎代謝の低下が食欲不振を引き起こし、
体重が低下した結果さらなる筋肉量の減少につながるといった負のスパイラルに陥ってしまうケースが少なくありません。

一度負のスパイラルに陥ってしまうと、簡単には抜け出すことはできません。
そのため、少しでも早い段階で衰えを自覚して改善に取り組むことが大切ですが、
お尻周りのたるみの改善に取り組むことは、筋肉を鍛えることでもあるのでフレイルの予防にもつながります。

加齢に伴うお尻周りのたるみは、骨盤底筋群（骨盤の底に位置する筋肉の総称）の衰えによって引き起こされます。
この筋肉群は骨盤内にある膀胱や子宮、直腸などの位置を正常に維持したり、尿道を締めることで尿漏れを防ぐといった
重要な役割を担っています。

一方で、特に女性の場合は出産や加齢に伴って、この筋肉群が衰えがちです。
たとえ出産を経験していない女性でも、20代から衰えは始まると言われています。

衰えの始まり

この筋肉群が衰えると、尿漏れや便秘、ボディラインのくずれにつながりやすくなるので注意が必要です。
加えて、上記の通りこの筋肉群は骨盤内の臓器を正常な位置に保つという役割があるため、
衰えると子宮や膀胱などの位置が下がってしまいます。

場合によっては、膣から体外に出てしまう骨盤臓器脱という病気につながるケースもあります。

また、男性の場合も骨盤底筋群が衰えると尿漏れやEDなどのリスクが高まります。
しかし、この筋肉群を鍛えればこれらのトラブルが防げるとともに、姿勢やボディラインの改善にもつながります。

お尻周りのたるみを改善することは、骨盤底筋を鍛えることとほぼ同じ意味なので、
積極的に骨盤底筋を鍛える取り組みをしていればたるみが改善できるだけでなく、
様々なトラブルを予防することも可能です。